「扶養控除」よく耳にする言葉ではありますが、意味までは理解していない。という方が多いのではないでしょうか?しかし、この扶養控除というシステムをきちんと理解していれば、払うべき税金の金額を抑えられるかもしれません。
逆に言えば、知らないうちに損をしてしまうかもしれないという事です!
扶養控除の中にも種類があり、今回は知っているようで知らない「住民税の扶養控除」について詳しく見ていこうと思います。
そもそも、扶養控除というのは「所得の低い人を養っている」という状況の人には、本来払うべき税金から減額し、その家計をサポートします!という国の制度です。
つまり、分かりやすく言えば税金が安くなるのは「養っている側の人」という事になります。
例を挙げるとすれば、奥さんはパートで短時間働いており、旦那さんは会社勤めのサラリーマン。という家庭があるとしましょう。
ここでポイントになるのは、奥さんの年間所得の金額です。その金額によっては、旦那さんが奥さんを養っている。と判断され、旦那さんの払うべき税金の金額が安くなる。
という風に考えていただけると分かりやすいのではないでしょうか?
ではこの場合、奥さんの所得がいったいどのくらいなら、扶養控除の対象となるのでしょうか?
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住民税の扶養を外れる基準となる年収とは!?
住民税の扶養控除の上限となる年間の合計所得金額は33万円と定められています。
たった33万円!?そんなに少ないの!?と驚いた方がおられると思います。これはあくまで年間合計所得の金額です。
給与をもらっている場合、もらった給与の総額のうち65万円は「給与所得控除」という制度により、所得額には算入されません。企業でいうなれば、経費の様な物と考えていただけると良いでしょう。
つまり、給与の総額から65万円を差し引いた額が、その人の年間の合計所得金額ということになります。
簡単に言えば、年間の給与総額が〈給与所得控除65万円+合計所得金額33万円=98万円〉の範囲内に収まっていれば、控除の対象になり、それを上回っていれば住民税の扶養控除は受けられない。という事になります。
あくまで今回は住民税の扶養控除の話をしましたが、よく耳にする103万という金額は、所得税の扶養控除の金額ですので、勘違いをしないようにしましょうね。
もう一つ大切なポイントとして、住民税の控除は、前年の所得を参考に算出されます。
この事を忘れないようにしましょう!
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住民税の扶養控除に16歳未満の子供は入らない!?
さて、扶養控除は、養っていると判断される人の人数によって、控除額が変わります。1人で何人もの扶養家族を抱えていれば、それだけ免除される税金の額も大きくなる。という事です。
では、子どもがたくさん居るご家庭は払う税金の金額がものすごく安くなっているのでは!?と思われがちですが、ここも勘違いされやすいポイントなんです!
16歳未満の子どもに関しては、「年少扶養親族」というくくりに入りますので、扶養している人数にカウントされないようになっています。
子どもだって養っている人数に入っているのに!と理不尽に感じられますが、もちろん、これにはきちんと理由がありました。
16歳未満の子どもを養っている場合、児童手当(子ども手当)が支給されるようになりましたので、その関係で扶養人数からは外れる。というシステムに変更になったようです。
つまり、子どもは子どもで別の制度により援助が受けられるように変更になった。と捉えると、自然な流れの様な気もしますよね。
まとめ
パート勤めの方の場合、年間の給与総額が100万円前後の方も多いと思います。
中途半端に控除の上限額を超えてしまうと、税金をたくさん払う事になり、せっかく働いたのに手元に残るお金が少ない。という事が起きてしまいます。
国が用意してくれている制度なのですから、上手に利用しない手はありません。ご自身の所得を把握し、管理出来るのは自分自身です。
今からでも遅くありません!今年の年間給与の総額を出してみてはいかがでしょうか?
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